クリーンルームは半導体をつくるために必要な部屋
クリーンルームっていったい何?
普通の部屋よりゴミがまったく舞っていない部屋のことじゃよ。
ゴミが舞っていない?
そうそう、ワシたちが普段使っている部屋は、きれいに見えて実はたくさんの小さなゴミや繊維が宙をまっているんじゃ。
たしかに見えない小さなホコリが舞っているってテレビで見たことあるな・・・
そうじゃろ?かたや半導体というものは非常に小さくて細かいパターンを作りこむ工程があって、ゴミが多い部屋だとゴミがパターンに紛れ込んで、狙い通りのパターンが作れないんじゃ。つまり、パターンが断線してチップとして動かないんじゃな。だから、ゴミが舞っていないきれいな部屋を用意して、そこで作業をする必要があるんじゃ。
なるほど、半導体のパターンを作るために、クリーンルームのなかで作業をするんだね。
その通りじゃ。覚えが良いのお。
クリーンルームはその名の通り、「きれいな部屋」で、ゴミの数が非常に少ない部屋のことをさします。
ゴミは非常に少ないですが、まったくゴミがないわけではありませんのでご注意ください。
ゴミにもサイズがあり、ゴミのサイズのことを「粒子径」と呼びましょう。
ゴミの粒子径とゴミ数でクリーンルームはクラス分けされています。
例としてクラス1からクラス10000までを挙げてみました。
このとおり、クラスの数字が小さいほど、クリーンルームの清浄度(きれいさ)が高い、すなわち、ゴミが少なく、微細なパターンを作りやすいという意味になります。
クラス1
クラス1のクリーンルームは、1立法フィート(30.48cmの立方体の空間)に粒子径0.5μm以上のゴミが約1個ある環境、を指します。
クラス10
クラス10のクリーンルームは、1立法フィート(30.48cmの立方体の空間)に粒子径0.5μm以上のゴミが約10個ある環境、を指します。
クラス100
クラス100のクリーンルームは、1立法フィート(30.48cmの立方体の空間)に粒子径0.5μm以上のゴミが約100個ある環境、を指します。
クラス1000
クラス1000のクリーンルームは、1立法フィート(30.48cmの立方体の空間)に粒子径0.5μm以上のゴミが1000個ある環境、を指します。
クラス10000
クラス10000のクリーンルームは、1立法フィート(30.48cmの立方体の空間)に粒子径0.5μm以上のゴミが約10000個ある環境、を指します。