半導体プロセス

半導体の後工程「バリ取り工程」を解説します

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バリ取り工程の大まかな説明

バリ取り工程は、めっき処理の前処理として、封入工程で形成されたバリを取る(デフラッシュ)工程です。

封入プロセスで生じたフラッシュは、樹脂にプランジャ圧力がちゃんと掛かったことを示す証拠でもあります。

どうしてもフラッシュ(樹脂バリ)が発生してしまいますので、除去していく必要があります。

フラッシュはかなり強力にリードフレームにひっついていて、高圧水を当ててもなかなか取れません。

そこで、強アルカリ性薬剤で時間を掛けて膨潤させ、それから高圧水を当ててバリを取りきります。

リードフレームの表面を傷めないような固体メデアを高圧空気で吹き付けたり、ブラッシングして取る場合もあるとのこと。

水処理とともに化学薬品を使う処理なので、時間を経ずにすぐにめっき工程へ回す場合が多いとのことです。

バリ取り工程の課題

封入金型の型締めが十分で、金型の精度がよければ、封入樹脂に含まれるフィラーは粒子径が邪魔してもれ出ることができず、薄いエポキシ樹脂成分だけが漏れてくる可能性があります。

作業後の外観検査でこうした状態を判定することは困難です。

デフラッシュ工程で取りきれず、後の工程中に透明なフラッシュが自然に取れて、本来めっきされていなければならない場所に、めっきの無い部分ができてしまうことがあります。

これがバリ取り工程の課題です。

まとめ

・バリ取り工程は、樹脂バリ部分を強アルカリ液で前処理した後に高圧水をかけて、その衝撃力で樹脂バリを外部リードから剥離させる工程です。